CARRY ON WAYWARD SON(LIVGREN)※非営利
Carry on my wayward son There’ll be peace when you are done Lay your weary head to rest Don’t you cry no more Once I rose above the noise and confusion Just to get a glimpse beyond disillusion I was soaring ever higher But I flew too high Though my eyes could see I still was a blind man Though my mind could think I still was a mad man I hear the voices when I’m dreaming I can hear them say Carry on my wayward son Masquerading as a man with a reason Carry on, you will always remember |
疲れ果てた我が子よ、前に進むのだ やがてお前にも静寂が訪れる その重い頭を休めるが良い もう二度と泣く事はない かつて僕は騒音と混乱の上に立ち上がった 幻滅の向こうにある光を見る為に かつてなく高く飛んでいたけど あまりに高く飛び過ぎたんだ この目は見据えてえていた 自分がまだ盲目であるって事を この心は知っていた 自分はまだ何も知らないって事を 夢を見る度に聞こえてくる あの声が聞こえてくる……. 疲れ果てた我が子よ、前に進むのだ やがてお前にも静寂が訪れる その重い頭を休めるが良い もう二度と泣く事はない 大きな理由を背負った人間の振りをして 進め、お前は決して忘れないだろう |
NIKKI’S NOTE
天から声が聞こえてくる、という内容のこの曲が完成したのは1976年の事。今ではキリスト教信者で知られるケリー・リヴグレンも当時はまだ、その道には足を踏み入れてはいない。彼が本格的にキリスト教に目覚めたのが1979年の7月25日午前3時だという事だから、 その数年前に書かれた曲なのだ。
この曲の一節を聞くと思い出すシーンがある。それは1991年にアナハイムで観たコンサートでの事だ。アンコールで 演奏されたこの曲の 「あまりに高く飛び過ぎた」という一節を歌うスティーヴは自虐的な表情を見せ、自分の頭を殴る仕種を見せた。思えば何と予言的な歌詞なのだろうか。まるでケリーはやがて自信過剰になってゆくスティーヴの未来を描いていたようにも思えるのだ。この曲の大ヒットによりカンサスはその地位を 築く事になるのだが、数年後ステーヴはソロ活動に専念する為、バンドを去る。やがてソロ活動も暗礁に乗り上げカンサスに復帰するのだが、この曲を 歌い続けるのがまるでスティーヴの宿命になっているようだ。言ってみればこの曲の中の、疲れ果てた息子とはスティーヴで、そしてそれに語りかけるのがケリーというようにも聞こえる。