【資産運用入門】銀・銅の現物を集めた場合の換金方法と資産価値の考え方
🔍 はじめに:なぜ今「銀」と「銅」なのか?
インフレや円安、預金金利の低下により、実物資産への注目が高まっています。 中でも「金」はすでに価格が高騰しており、個人がまとまって購入するにはややハードルが高め。
そこで注目したいのが「銀」と「銅」です。 これらは価格が比較的安定しており、少額からでも始められる資産運用の一環として、多くの投資初心者に支持され始めています。

純銀・純銅の換金方法
🪙 銀・銅の現物資産とは?
| 金属 | 主な形態 | 特徴 | 主な用途 |
|---|---|---|---|
| 銀 | コイン、インゴット、アクセサリー | 通貨的価値+工業的需要 | 写真、電気、ジュエリー |
| 銅 | コイン、配線、板材 | 工業金属としての安定需要 | 電線、配管、建材 |
特に銀は通貨としても使われていた歴史が長く、投資家からの評価も高めです。
銅は価格変動が緩やかで、長期保有に向いているとされています。
🛒 現物の購入方法
銀の購入
- 地金商や貴金属専門店での購入:田中貴金属や日本マテリアルなどが信頼性◎
- ネットショップ(楽天・Amazon):銀コイン(イーグル銀貨、メープル銀貨)が流通多数
- オークション・フリマアプリ:真贋に注意。鑑定書付きや重量の明記されたものを選ぶ
銅の購入
- ホームセンターや資材店:純銅プレートや配線材の小売り
- 金属専門商社:投資目的の場合は業者からまとめて仕入れるケースも
- 銅製コイン:収集用・投資用としての価値が見込める(アメリカ1セント銅貨など)
🧊 保管とセキュリティ
| 金属 | 保管方法 | 注意点 |
| 銀 | 防湿剤入りのケース、金庫保管 | 酸化や硫化による変色に注意 |
| 銅 | 乾燥した場所で通気性の良い環境 | 緑青(ろくしょう)対策が必要 |
保険付きの貸金庫(銀行)を利用するのも一つの方法です。
🥈 銀貨の資産価値推移と現物資産としての将来性
◯ 1オンス銀貨の価格推移(1995年〜2025年)
| 年度 | 銀価格(1トロイオンス) | 備考 |
|---|---|---|
| 1995年 | 約5.20ドル(約520円) | 銀は産業用途中心で低価格推移 |
| 2005年 | 約7.30ドル(約803円) | 原油高・工業需要の高まり |
| 2015年 | 約15.70ドル(約1,890円) | 中国需要・ETFなど投資需要増 |
| 2025年 | 約29.00ドル(約4,350円) | インフレヘッジ資産として評価上昇 |
※日本円は為替100〜150円で単純換算
現在、1オンス銀貨(約31.1g)を月に1枚(約4,000〜5,000円※純銀プレミアム銀貨は8,000~10,000円)ずつ20年間集めると、約240枚(約10kg)で資産価値は現在価格で約100~200万円以上になる見込みです。
銀は「マネーの弟」とも呼ばれ、金よりも価格変動が大きいため、安い時にコツコツ積み立てる投資スタイルに向いています。
また、以下のようなプレミアム銀貨(例:イーグル銀貨、パンダ銀貨)は**価格以上の収集価値(コレクター需要)**がつくケースもあります。
-
アメリカ・イーグル銀貨:プレミアム約15〜30%(約9,000円~)
-
カナダ・メイプル銀貨:プレミアム約10〜20%(約8,800円~)
現物で手元に残る安心感と、国や市場の混乱時に現金化しやすい資産という側面からも、今後も堅実な価値を維持し続ける可能性が高いとされています。
🟠 銅貨・銅インゴットの資産価値と中長期での成長性
◯ 銅価格と現物価値の変遷(1995年〜2025年)
| 年度 | 銅価格(1ポンド/約454g) | 約100gあたりの円価 |
|---|---|---|
| 1995年 | 約1.30ドル(約145円) | 約32円 |
| 2005年 | 約1.65ドル(約180円) | 約40円 |
| 2015年 | 約2.50ドル(約300円) | 約66円 |
| 2025年 | 約4.50ドル(約700円) | 約154円 |
※参考為替:約110円〜150円で換算
銅は銀と違い、貨幣価値よりも「インフラ素材としての価値」が強いのが特徴です。
-
電気自動車(EV)の需要拡大
-
再生可能エネルギー分野(送電線やバッテリー)
-
世界中の都市化に伴う銅需要の増加
といったトレンドにより、今後10年でさらに価値が上がる可能性が高い素材資産とされています。
ただし、現物での取り扱いにおいては、以下の点に注意が必要です。
-
インゴットでの保存がおすすめ(錆びにくく、純度表示あり)
-
コレクターズ銅貨にはプレミアムが付きにくい
-
100g未満の小分け資産では送料や換金性が低い(希少価値が出る将来的には逆)
一方で、現時点では「10kg単位」で保有しておけば、銅相場が高騰した際に金属スクラップや工業買取業者への売却でまとまった現金化が可能です。
ただし過去の金や銀の上昇相場の傾向から見て、近い将来には貴金属店の多くが純銅を扱うようになるとブロンズコインの価値は相対的に上がります。(実例として2019年~2025年にかけて「楽天市場」に出店している多くの実店舗を持つ貴金属店が純銅コインの販売と買取保障を導入してきています)
🔍 補足:銀と銅の「現物資産としてのメリット比較」
| 指標 | 銀 | 銅 |
|---|---|---|
| 流動性 | 高い(貴金属店、ネット市場) | 中程度(工業・素材系ルート) |
| 保管性 | 小型でOK | 重量が増すと場所を取る |
| プレミアム価値 | コイン等で上乗せあり | 基本なし |
| 資産性 | 安全資産・マネー資産 | 成長資産・工業素材資産 |
ここまでで銀や銅の資産価値や将来性を把握したら、次に気になるのは
「どうやって換金するのか?」ですよね。
以下では、具体的な換金・売却の方法を実例つきでご紹介します。
💰 換金・売却の方法
銀の換金方法
- 貴金属買取専門店:地金や銀貨の価値に応じて査定
- 田中貴金属・コメ兵・大黒屋などの大手
- ネット買取:宅配査定も増加中。写真添付で事前査定が可能
- メルカリやヤフオク:プレミア銀貨はプレミア価格で売却も
銅の換金方法
- スクラップ業者:銅線や配管材などの買取が主
- 金属リサイクル業者(持ち込み可)
- フリマ・オークション:収集価値のある銅コインは個人売買向き
※参考価格:2025年現在の銅価格は1kgあたり約1000〜1500円程度。銀は1gあたり130円前後。
🧾 税金と注意点
- 売却益が出た場合は「譲渡所得」として課税対象
- 年間50万円までは特別控除あり(他の譲渡益と合算)
- 個人間売買でも申告が必要な場合あり
- 換金時には「身分証明書」の提示が義務化されている業者も多い
🤔 よくある質問(FAQ)
Q1:銀と銅はどちらが換金しやすい?
→ 銀のほうが市場が整っており、専門店も多く換金がスムーズです。銅はスクラップ扱いになるため少量では手間がかかります。
Q2:初心者におすすめの銀製品は?
→ イーグル銀貨、メープルリーフ銀貨など、世界的に有名な純銀貨がおすすめです。
Q3:換金する際の目安価格は?
→ 銀は買取相場が毎日変動します。インゴットは地金価格に連動しますが、銀貨やアクセサリーはプレミア分が加味されます。
Q4:銅はどのくらい集めれば換金価値が出る?
→ 10kg以上になると業者でもまとまった金額になります。スクラップ業者に持ち込むのが主流。
📌 まとめ
- 銀・銅は少額から始められる実物資産
- 銀は比較的換金市場が整っており、個人投資に向く
- 銅は工業需要が高く、中長期での現物保有に適する
- 換金先は買取専門店やスクラップ業者、ネットフリマなど多岐にわたる
- 保管や換金には偽物・変色対策も忘れずに
金に比べると注目度が低いものの、だからこそ競合も少なく、今からこつこつ資産形成するには良い選択肢の一つです。

純銀・純銅の換金方法
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プラチナの希少性や今後の産業需要から、現物資産としての価値を再認識された方も多いのではないでしょうか。しかし資産運用の世界では、リスク分散が基本です。特に「守りの資産」として長年信頼されてきたのが、純金・純銀といった普遍的価値を持つ貴金属です。
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金は世界共通の価値尺度として、政治リスクやインフレから資産を守る「究極の安全資産」
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銀は工業用途と資産価値の“ハイブリッド”で、価格が手頃なため初心者でも始めやすい
このように、それぞれに異なる特徴を持つ金と銀をプラチナと組み合わせて保有することで、バランスの取れた現物ポートフォリオが実現できます。
特に以下の記事では、初心者向けに「純金・純銀を現物で持つことのメリット」と「失敗しない資産運用の組み立て方」について具体的に解説しています。現物資産への理解をより深めたい方は、ぜひこちらも合わせてご覧ください。
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