【怪談ホラーまとめ】恋人が幽霊-現代四谷怪談【オカルト部】

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【怪談ホラーまとめ】恋人が幽霊-現代四谷怪談【オカルト部】

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【怪談ホラーまとめ】恋人が幽霊-現代四谷怪談【オカルト部】

【怪談ホラーまとめ】恋人が幽霊-現代四谷怪談【オカルト部】2chの怖い話スレ

この話は、今からもう十年以上前のことです。

やっと、人に話す気になりました。

自分の生涯で最も恐怖を覚えた体験であり、
二度と味わいたく無い、体験でもあります。

自分はある合コンがきっかけで、
一人の女性と、知り合いました。

その女性はどこか、物悲しい感じがしました。

盛り上がったコンパの場で、
どこか浮いてるように思いました。

少し気になっていたのですが、
何もないまま、コンパはお開きとなりました。

偶然にも帰り道が、同じ方向だったこともあり、
声を掛けて彼女の家まで送りました。

そして。

不思議なほどスムーズに、
二人の関係が始まりまったのです。

その女性が、自分に惚れてくれたのです。

決してその女性は、
自分の好みのタイプでは無かったのですが…

女にモテない自分からすれば、
女性から惚れられた事は初めてでありました。

しかも長い間。

彼女がいない事が、コンプレックスでした。

なので、

(とにかく彼女が欲しい!)

と言う勢いで、
その女性との交際が始まりました。

しかし、それは大きな間違いだったのです。

彼女の真剣な気持ちに対して…

極めて安易な気持ちで答えてしまった事が、
とても失礼で、そして大変な過ちだったのです。

もちろんその時は、後になってから、こんな、
恐ろしい酷い目に会うとは…

想像すら、できませんでしたが。

元々いい加減な思いで付き合い始めた、
そういうこともあってか。

半年も経つと飽きてきて、
彼女の愛情が、鬱陶しく思えてきました。

彼女は非常に頭と勘が良く感性豊かな女性ですが、
その分どこかヒステリックな雰囲気がありました。

次第に、そんな雰囲気が気に障ってきて、

「もう、こんな関係は終わりにしたいな…」

と思い始めていました。

しかし彼女の愛情は、
そんな私の思いと反比例して激しくなる一方でした。

ある日、二人で電話をしている時でした。

彼女の愛情に充分に答えていない自分に対し、
彼女は、激しい怒りをぶつけて来たのです。

必死になだめようとしましたが。

彼女はますますヒステリックになり、
しまいには怒鳴り散らし始めました。

耐え切れず電話を切っても、また直ぐに、
電話が掛かってきます。

翌朝に大事な商談を控えていた私は、仕方なく、
電話線を抜きました。

やっと寝付けた午前3時頃。

回線を切った電話から、音が聞こえてきました。

不思議に思い耳を澄ましていると、
彼女の声が聞こえてきたのです。

「死んでやる…死んでやる…」

と聞こえました。

とにかく恐くなって、
布団をかぶっていましたが、耳を塞いでも…

「一緒に死んでやる…殺す…こーろーすー…」

と、鮮明に聞こえてきたのです。

もう恐くて恐くて、
その日は、ろくに眠る事ができませんでした。

彼女の自殺を知ったのは、翌日の昼過ぎです。

私はそれを知った瞬間。

驚きや悲しみよりも、
むしろ、安堵感を覚えていました。

ですが昨夜の電話のこともあり、
どうしても気になったので、
彼女の家に電話をしました。

すると…

「昨日の深夜にね、近くの川に身を投げたのよ…
発見が遅かったから助からなかった…
って言ってたわ。私が気付いてやれたら…
なんで死ななければならないの…?」

彼女の母親に、涙声で告げられました。

それを聞いた時のショックは、
到底、表現できません。

まさに頭を、
ハンマーで打ち据えられた感じです。

あまりの後ろめたさに、
御通夜にも、行けませんでした。

私はなんとか彼女の事を忘れようと努めました。

「彼女の死は自分の責任では無い!!!
他に、原因があったんだ!!!
いや、彼女自身が原因なんだ…!」

と、自分に都合よく、思い込もうとしました。

彼女の死を悼む思いよりも…

死の直前に彼女と電話をしていた事実。

彼女が怒鳴り散らすくらいに気持ちを昂ぶらせ、
そして、そのまま自ら死に至った…

自分が理解できない、狂気に対する恐怖…

少なくとも、自分が、
その引き金になったことは、否定できません。

そして彼女が、
自殺した同じ時間に自分に伝えられた言葉…

「死んでやる…」

そして…

「殺す…一緒に死んでやる…」

というメッセージ。

それらの恐怖が、遥かに大きかったのです。

それから2ヶ月後。

ようやくショックが薄らいで。

普段の日常の中で気持ちも落ち着いてきた頃に、
本当の恐怖が始まったのです。

その晩。深夜にいきなり、電話が鳴ったのです。

悪感が全身を走りるのを感じながら電話を見ると、
電話が、青白くぼんやりと光っています。

恐る恐る、電話を取ると…

「ザァァーー、ザァァーー、ザァァーー。」

という水の流れる音と、
聞こえるか聞こえないかくらいの、小さな声。

ゾワッ…と背中に冷たいものを感じた私は、
慌てて電話を切り…

「これは、単なる悪戯電話だ…」

と、無理やり思い込みました。

しかしそれから七日間。

その無言電話は続きました。

決まって、午前3時前後。

水の流れる音と共に、聞こえていた小さな声。

その小さな声が、次第に大きくなってきます。

たまりかねた私は8日目の夜。

寝る前に、
電話線を切って寝るように対処しました。

8日前を思い出し。

電話が鳴るかとビクビクしていましたが、
電話は鳴ることもなく…

久しぶりに、朝まで眠れました。

それから4日間は何事も無く過ぎたのですが…

五日目の深夜3時。

回線を切っている電話が、ついに鳴り始めたのです。

どうしていいか分からずも、
勇気を振り絞り、電話を取りました。

無理やりに悪戯電話であると、
思い込ましていた私は。

「おい!いい加減にしろ!!!
こんな事をして何が楽しいんだ!!?」

と、電話口に怒鳴りました。

すると受話器からは、はっきりとした声で…

「楽しい訳ないよ…
苦しいよ…悲しいし…寂しいし…」

そう聞こえて来たのです。

その声は間違いなく、
死んだはずの、彼女の声そのものです。

冷や水を浴びせられた様にゾッ…とした私は、
電話を切ると同時に。

思い切り、電話を蹴飛ばしました。

そして頭から布団をかぶり、
一晩中、震えるしかありませんでした。

しかし。しばらくすると…

また、電話が鳴り始めたのです。

もう電話を取る勇気もありません。

布団の中で震えていると、
電話の着信音が徐々に…大きくなり…

近づいてきている?そんな感じがします。

そして不意に。

右腕を、冷たい手に掴まれたのです。

布団を跳ね退けて見ると…

蹴飛ばしたはずの電話が自分の手元に戻り、
不気味に青白く光っています。

彼女の霊か怨念が。

電話に、乗り移ったとしか思えません。

受話器を取ってもいないのに…

ぼんやり光る電話から、
ハッキリと彼女の声が私に語りかけてくるのです。

「なんで?なんで来てくれないの…?
なんで?なんで話をしてくれないの…?
なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?
なんでなんでなんでなんでなんでなんで
なんでなんでなんでなんでなんでなんで!?」

恐怖でパニックになった私は、
ドアを開けて玄関の外まで電話を蹴飛ばし。

ドアを閉め施錠して、
布団をかぶって恐怖で泣きながら夜を明かしました。

翌日。

私は、この電話を捨てようか?と、
真剣に悩みました。

ですが、もしそんな事をすれば…

もっと酷い目に会うような気がしたので、
捨てることは、思いとどまりました。

とは言っても、
電話が部屋の中にあるのは、我慢ができません。

いろいろ考えた末。

アパートの駐車場にある自分の車の、
トランクの中に、
電話機を押し込んでから寝ることにしました。

当然…安心して眠れる訳がありません。

しかし、ここ数日の、
寝不足で、身体は疲れきっています。

なんとか眠るように努めていると、
問題の、午前3時が近づいてきました。

ウトウトしていた私は…

聞こえるはずも無い音を、聞いてしまいました。

コンコン…コンコン…コン…

瞬間的に、

(その音は駐車場からだ!)と、確信しました。

車のトランクの、内側を叩く音なのです。

ハッ…として完全に目が覚めてしまった私は、
慌てて身を起こそうとしました。

ですがその途端、金縛りになってしまったのです。

生まれて、初めての金縛りです。

通常…

金縛りは非常に身体が疲れている時、
頭よりも先に身体が眠ってしまうか。

頭が目覚めたのに、
身体が目覚めない為に起こってしまう現象…

と、聞いたことはありましたが、
よりによって初の金縛り体験が今とは…

指でも何処でも身体の一個所に神経を集中させ、
そこをピクリとでも動かすと解ける。

とも聞いたので、なんとかその方法で、
金縛りを解こうと試みたのですが全然、動けません。

その間も。

コンコン…コンコン…コン…

と言う音が続きます。

そして駐車場のトランクの中の、聞こえないはずの、
彼女の声が、かすかに聞こえてきました。

「寒いよー…寂しいよー…
ここに来てよー…私と話をしてよー…」

繰り返し繰り返し、執拗に言い続けています。

「ここから出してよー…顔を見せてよー…」

私は声も出ないので、心の中で…

「…嫌だ!!絶対に嫌だ!!!」

と念じ続けました。すると、突然。

「なんで来てくんないの?なんでよ!?
じゃあ…私が今から行くから!!!」

強烈な寒気を全身に感じて、彼女が、
トランクから出て…

アパートの入り口に立ったのが分かりました。

2階の私の部屋に向け、
階段をゆっくりと、昇ってくる音が聞こえます。

トン…トン…トン…トン…

私の頭の中では、
変に冷静な、考えが浮かんでいました。

「もし幽霊だったら…足音がする訳ないよなぁ…?」

ですが、そんな考えは一瞬で消し飛び…

すぐに、頭の中は恐怖で満たされます。

「許してくれ…頼むから許してくれ…」

と、心で念じ続けました。

すでに、足音は2階の通路から聞こえます。

そしてとうとう、私の部屋の前まで来て…

…足音は止まりました。

「開けて、早く開けてよ…!」

ドアを、ドンドン!と、叩き続けています。

しばらくすると、か弱い声で…

「なんで…なんで開けてくれないの??
なんで入れてくれないの…?」

私は。

「頼むから許してくれ!!来ないでくれ!!」

と、死に物狂いで念じ続けたのですが…

「あなたは開けてくれないのね…?
それなら…悲しいけど自分で開けるね…?」

鍵が掛かっているドアが『ガチャッ!』…と、
開く音がして。

同時に玄関から、
キッチンへと彼女が入って来ました。

キッチンを足を引きずるようにゆっくり歩き、
とうとう寝室の入り口まで来ました。

ドアを挟んで僅か数メートルの位置。

そこに、彼女が立っているのです。

「あなたも分かったでしょう…?
私は、いつでもあなたに会える…」

「でも…あなたの意思で鍵を外して…」

「俺が悪かった!だからもう許してくれ!!
頼むから来ないでくれ!!!」

彼女の話を、
さえぎるように、私は必死に念じ続けました。

しかし彼女は、
ドアの向こう側から話しかけてきます。

「何が…何が悪かったって言うの…?
私がこんなに好きだったのに、
貴方は答えてくれなかった。
そして、最後は逃げた…
今だって、私を追い出そうっていうのね…
私は…そう言うのが……」

突然、フッと彼女の声が途切れました。

私は少しだけ、ホッ、としていたのですが、
その直後…

彼女の声が、炸裂したのです。

地獄の底から響いてくるかのような、
大声が私の枕元で…

「許せないのよ!!!」

と叫び、不意に、
私の頭の真上に彼女が姿を現したのです。

真っ暗な部屋のなかです。

本当なら、何も見えるはずはありません。

ましてや私は頭から布団をかぶり、
目を固く閉じています。

でも、彼女は確かに、私の部屋の中にいます。

なぜか私は、
彼女の姿が『見えてしまっている』のです。

彼女の首から上だけが、
生首のように、闇に浮かび上がっています。

顔はむくんだ様に膨れ上がり、
その半分以上が黒紫に腐食し…

肉は溶けているかのようにズブズブになり、
酷いところは骨まで見えています。

その中で両目だけが異様に青白く光り、
憎しみの視線が、私を見下ろしています。

私は生涯でこれ以上おぞましく、
恐ろしいものは、見たことはありません。

完全に全身が凍り付き、
脳味噌が破裂したような、感覚を覚えました。

目を固く閉じれば閉じるほど、
逆に、はっきり見えるような気さえします。

「本当に悪かった!!もう何でもします!!
だから頼む、許してくれ!!」

「何が悪かったって言うのよ?
何でもするって言うなら、もちろん、
私と一緒に来てくれるんでしょうね…?」

「嫌だ!それだけは嫌だ!許してくれ!!!」

「いいえ…そうやって、
いちいち、逃げるところが許せないの…」

枕元に立っていた彼女はスゥーと座り込むと、
私に顔を近づけて来ました。

いくら逃げたくても、身体が動かない…

彼女の顔が、だんだん近づいて来るのを感じます。

「さぁ、一緒に行こう。貴方も死ねばいいのよ…」

まさに接吻する位の所まで、
顔を近づけて、彼女が迫ってきます。

神を信じぬ私ですが、この時ばかりは。

「神様、神様、助けて下さい!
俺は、まだ死にたくない!!」

と、繰り返し、繰り返し、叫び続けました。

あまりの緊張と恐怖に気を失ってしまったのか…

無限のように長く思える恐怖の時間から、
ふと覚めると、外はすでに明るくなっていました。

夢か現実かあいまいですが、最後に彼女が。

「また明日来るから…」

と言ったことを覚えています。

今まで太陽が、
これほど有り難いと思った事はありません。

とにかく生きている事を確認しましたが、
全身は水をかぶったように濡れています。

汗なのか…?
それにしては、水分の量が多すぎる気がします。

枕元にも水が溜まっています。

玄関もキッチンも、細長く水の跡が付いています。

もう、精神的にボロボロの私は…

シャワーを浴びる気にも、
水を拭く気にもなれません。

何があっても仕事を休まない。

そんなタフさだけが取り柄だった私ですが、
とても会社にも行けそうにありません。

全身を恐怖と悪寒が覆い、
トイレに行くことすら出来ないありさまです。

とにかく、這い出すように布団から抜け出し、
そのまま逃げるように外に出ました。

そしてアパート前の公衆電話から、
会社に休みを告げる電話を入れました。

その日は大事な商談があった事も有り、
電話口からは課長が、血も涙も無い叱責をくれます。

そんな課長の怒鳴り声でさえ、
この時ばかりは、心底ホッ…としました。

会社への電話を済ませた私は、当然、
アパートに戻る気持ちにはなれません。

かといって何をするでも無く。

パニック状態の私は、ただ呆然と、
ゾンビのように。

近所を徘徊することしか、出来ませんでした。

ただただ、歩いていると、
ようやく少しづつ頭の中が整理されてきました。

「とにかく一旦、アパートに戻らないとなぁ…」

家に向かう途中の公園で、
ふと、時計を見た私は目を疑いました。

朝から歩いていたはずなのに、
もう、夕方になっているのです。

タイミングを計ったように、突然。

両足の親指と小指に痛みを感じ始めて、
更に、かかとには酷い靴擦れができていました。

それより何より、
最大の救いである太陽が沈み始める時間です。

「また明日来るから…」

頭の中では、
彼女の帰り際の台詞がグルグルと回っています。

私はアパートに帰る途中で、
近所の酒屋に行き、酒をたんまり買い込みました。

そして夕方から、ガンガン酒を飲み始めたのです。

こういう時の酒とは有り難いもので。

酔っ払えば、恐怖と悪寒が和らいできます。

そして酔うほど…彼女の亡霊に対しての恐怖を、
バカバカしく感じてきて…

ついには、怒りに変わってきたのです。

「くそ!俺が一体何をしたって言うんだよ。
何か酷い仕打ちをしたか?
暴力でもしたか?ってんだ!
むしろ自分なりに誠意を持って接してたんだよ!
思いを十分に受け取れてなかっただぁ~?
恋人だからって、相手の頭の中まで解るのかよ?
それこそ意味、わかんねーってんだよ!!!」

私はあの無言電話が掛り始めてからというもの、
今日まで。

ろくに仕事も手に付かず、ミスをし続け…

そして今日。

商談を一方的にキャンセルする事となり、
少なからず、自分の信用を失ってしまいました。

ここ最近ろくに眠れず食欲も無く、周りからは。

「一体どうした?何かあったのか??」

と言われる程に、ゲッソリやつれてしまいました。

本当は恐がりなのに…

日頃からタフさと豪快さを売り物にしている私には、
とても「幽霊に悩まされている…」などと。

他人に相談できるわけもなく…

またそんな事を打ち明ける友人も無く、
精神的に、ずーっと追い込まれ続けて来ました。

飲み始めて最初のうちは、
恐怖から逃れる為に、安心を得るために。

酒を急ピッチであおり続けました。

酔いが回るに連れ恐怖は完全に消え、
すでに、私は怒りで満ち満ちていました。

「うぉぉー!来るなら来やがれー!!!」

「失恋程度で死ぬなら、
どっちにしろこの先。
生きて行ける訳がねぇーじゃねぇか!!
それで勝手に人を怨んでも知るかよ!!
俺には何の非も無いぞ!!!
クソオォォーー!出て来たらブチ殺してやる!!」

「うーん…?
でももう死んでんだから、
これ以上は殺しようがないよなぁー…
死んだ奴を、もう一度殺すには、
どうすればいいのかしらん…???」

朦朧とする頭で…

訳の分からない事を考えている内に、
酒量が自分の許容量を超えたらしく。

頭が渦巻きの様にグルングルン揺れてきて、
猛烈に、気持ち悪くなってきました。

トイレで大量のアルコールを吐いて、
洗面所で顔を洗っていると…

不意に、後ろに冷たい気配を感じます。

鏡を見ると私のすぐ後ろに、
私の顔より2倍の大きさに腫れあがった…

彼女の真っ青な顔があり、
恨めしそうにジーッと見ていました。

強烈にゾーッ…としたものの。

吐いた後でも、
酔いが醒めないくらいに泥酔していた私は。

「失せろ!化け物が!!!」

と怒鳴りつけ。

頭で考えるよりも先に、
振り向き様に、裏拳で殴りつけました。

ですが当然。

なんの手応えも無く、彼女の顔は消えていました。

寝室に戻った私は。

少し醒めた酔いを補充すべく、
再び速いピッチで酒を煽り続けました。

本当に訳が分らなく成る程に、
更にドンドンと泥酔していきました。

煙草に火を付けては灰皿に置き、
また、次の煙草に火を付けては灰皿に…

と、無駄な行動を繰り返していたときです。

灰皿には煙の立つ煙草の吸い差しが7本ほど並び、
また新たな煙草に火を付けたその時。

突如。部屋の電気とテレビが消えたのです。

「酷いじゃないのよ…」

天井から彼女の声が聞こえ、舞い降りるように、
私の目の前に、彼女が降り立ったのです。

私はもう。恐怖を感じる事が出来ないくらいに。

酔っ払ってはいたのですが、
さすがに、凄まじい悪寒が全身を走ります。

「しかしここが正念場、負ければ死だ!!」

そう思い直した私は、
何か言いかけた幽霊に向かって。

「ふざけるな!この化け物が!!
勝手に狂って勝手に死んだのはお前だろ!?
俺の知ったこっちゃねーんだよ!!
消え失せろ!二度と俺の目の前に顔を出すな!!」

狂ったように怒鳴りつけたうえに、
手元のグラスを、思いっきり投げ付けました。

すると彼女は、蚊の泣くような声で…

「酷い…貴方なら解ってくれると思っていたのに…」

と言い、だんだんと私から離れて行きます。

全エネルギーと酒の力を、一気に使い切った。

私が放心した様に見ていると、
彼女はその目から綺麗な涙を流し始めました。

そして小さくも、綺麗な声で。

「さようなら…」と告げたのです。

その顔は…昨夜の様な腐食した顔ではなく。

生前の一緒にデートした時のような、
美しく愛しいとさえ思える彼女の顔です。

それは、私達が初めてデートした時の顔でした。

彼女の服装も、その時と同じ服を着ていました。

ガツーン!と、頭を殴られた様な衝撃を感じ、
同時に、彼女のことが急激に可哀相になりました。

いつの間にか…私も泣いていました。

私の心の動きを感じ取ったのか、彼女は、
今まで見た事も無いほど。

美しく愛らしい微笑みを浮かべて言いました。

「私の為に泣いてくれるんだ。
嬉しい、もう、それで十分だよ…」

私は必死に、泣き声をあげないようにたえて、
言葉に詰まっていました。

彼女は少しだけ、寂しげな微笑を浮かべ。

「ありがとう。永遠にさようならだね…」

と言い、
天に昇るようにスーっ…と消えていきました。

今から十年以上前。

私の初めての彼女と、私の話しです。

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